世界
その子にとって、自分のいる場所こそが世界の総てだった。
物心付いた頃から、その子は何時も同じ事を思った。
『何て世界は狭いんだろう…』
銀糸の様に光る髪と、澄んだ空の様に輝く瞳を持つ少年の心は、まだ何も知らない。
真っ白なキャンパスの様な心は、唯唯純粋で色んな事を吸収していった。
…人の負の感情を…。野心、憎しみ、怒り、慟哭…そういう邪な感情までも、
知らず知らずに取り込んでしまった…。
幼いがゆえにその感情に耐え切れず、少年は己(おの)が心を封じてしまった。
壊れないように…。これ以上侵されない様に…。
心を失くした少年は、別人へと変貌していった。
輝く髪と瞳は変わらずに、しかし確実に他者を近づけない拒絶のオーラをその身に纏う…。
少年の絶対の世界、キングダムは目を付けた。
少年は幼いながら誰よりも魔力が強かった。心の無い者は扱いやすいと目を付けた。
しかし心が無くても少年は純粋だった。世界の言う事は総て正しいと思っている。
彼は唯世界に認めて欲しかった。褒めて欲しかった…。
少年は青年へ年を重ねていった。
そして、世界がキングダムだけではないと、世界は広いと、初めて知った…。
後書き
5番目のお題です〜。
えっとですねー、「キングダムの人間って、絶対リージョン界の広さ知らないんじゃないかなー」とか、
「キングダムが世界の総てだって教え込んでるよなー」とか思い、浮かんだネタですが、上手く表せない…。
文才ないヤツはこれだから…。でも、なんかブルーネタしか思い付かんのはなぜ!?
ッハ!!愛?愛ですか!?…いやん、もぅ、ブルー大好きvv(死)
BGM アーリーベスト
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