初めまして




「…始めまして、片割れ…」
「…」
相貌の似ている二人の男が対峙する。
着ている物から魔術師である事が知れる男等は、
己の姿と酷似している、されど全く酷似していない雰囲気で、見詰め合っていた…。
一人は嬉々として、されど一人は寂しげに…、見詰め合った…。

生まれた時からの定め。双子である片割れをその手にかける為に、今まで育てられてきた…。
…そう、信じている悲しき定めの双子…。
たった二人きりの家族を前に、一体何を想うのか…。

流れる水の如き法衣を纏った男が何を思ったのか、底冷えのする瞳をし、伏せる。
伏せた顔に浮かんだ表情は、片割れの男の距離では窺い知る事は不可能だった。
男は半瞬で表情を戻し、浮かない顔をした男に浪々と語り掛ける。
「今初めて会って、そして、お別れだ。…さようなら、ルージュ…」
ルージュと呼ばれた、燃え盛る炎の如き法衣を纏った男が物悲しい表情を向ける。
「…どうしても、やらなければならないのか?やっと…、やっと会えたのに!…ブルー!!」
「っ!わが名はブルー!盟約によりて、魔力よ!今こそその力を現さん!!!」

ブルーの呼びかけに答えるかの様に、場に蟠(わだかま)っていた魔力が具現化する。
ブルーとルージュを包み込むかの様に魔力の欠片が舞う。

場に、魔力が満たされた…。




後書き

 初めて会う双子です〜。ブルー大好きvvv
すっげ中途半端ー…。いや、本当はですね、
決着まで書く予定だったんですが…、際限なく長くなりそうだったんで…(汗)
魔力空間を出現させるのは、ルージュでも可能です。
でも、何時までも決意を固めないルージュの代わりにブルーが出現させたという設定ですv
あと、ブルーと呼ばれた時、ブルーは一瞬(半瞬)怯んでるんです。
頭に擡げた疑問を振り払うように魔力空間を出現させたんです〜v(あと、上記の通り、決意させる為に)

決着は、お好みでドウゾvv(管理人はブルー贔屓なのでブルーですがvv)

BGM 遠近さんメドレー(編集管理人・汗)



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