ダンス
豪華な封筒を放り投げプルートは溜息を吐く。最早、ほぼ諦めているようにも見える。
神殿を解体し、1文官となったのに、未だにプルートをアロランディアの指導者と考える者は後を絶たない。
プルートは何でもできると、今でも皆勘違いをしている。唯の文官に、である。
何でもそつなくこなすプルートにも、苦手なものは勿論ある。
たった今放ったものがそれだ。
…曰く、ダンスのお誘い。
今のプルートなら、すぐさま断る事が出来る。
何と言っても今の彼の身分では、到底ダンスパーティになど行ける訳がないのだから。
しかし、彼を困らせているのは、その文面…。
『プルート様も是非、評議会長殿といらして下さい』
おそらく、評議会長となったマリンにも、同様の文面の手紙が届けられているだろう。
きっと、嬉しそうに行きましょうと言うに違いない。
きっと、いや絶対マリンから行こうと誘われれば、自分は断る事ができない。
行きたくないと言ったら、きっとショックを受けるから…。悲しませる事だけはできない。したくない。
幸か不幸か、ダンスパーティの日時はまだまだ先だ。
あれだけ騒がせたにも拘らず、また大使として来ているシリウスにでもダンスを教えて頂こう。
きっと彼なら口元に笑みを刻み、意味有り気な事を言いながらでも、快く教えてくれるに違いないのだから。
自分が、…ダンスを習う事の意味さえ洩らさなければ…。
後書き
プルートvマリン←シリウスチックになってしまいました〜(ヘろへろ〜)
ほぼプル君の独白系。(独白とは言わないとの突っ込みは…。ね?)マリンなんて、名前だけだよ!?
そろそろブルーvマリンを書こうと思っていたりしますが、
思いつかなかったりするからとりあえず死んでろ状態です。
一つだとしても、書きたいですねぇ〜。
BGM .hack//SIGN O・S・T2
戻る?