子供扱い




「ヤァヤァ、ソンナニイソイデ、ドコニイクノカナァ?」
聞きなれた声と見慣れた人形。少女は顔を綻ばせる。
「今日は、シリウス様、ボビーさん。今お時間宜しいですか?」
「おやおや、君の用事は私なのか。君の頼みならいいよいくらでも。カモン、マイルーム」
そう言い軽くお辞儀をし、手で部屋に入るように示す。

最早入り慣れた他国の王子の部屋。しかし少女はいつも緊張の面持ちで扉を潜り、
星の娘候補教育の為誂えられた少し大きめの机に向かう。
シリウスはそんな少女を見て微笑む。
「(ソロイ殿に、私に近づかないよう言われているだろうにねぇ…。)」
暫く前から少女の行動を見て、知らずに口に笑みが浮かぶようになった。
笑おうとしての見せ掛けだけの笑みではなく、
愛しいものを見る時の、唯一シリウスが唯のシリウスに戻れる笑みを。
「(まったく、不思議な子だね、君は…。)」
シリウスは完敗だという風に両手を挙げ、片手をそのまま少女の柔らかい頭に載せる。
驚いた少女が怒ったようにシリウスを睨め付ける。
「もう!シリウス様、子供扱いしないで下さいよ。私もう15なんですから!」
それを聞いたシリウスはくつくつ笑い、極上の微笑を少女に贈って言った。
「私から見たら、15なんてまだまだ子供ですよ〜?」
赤い顔のまま言葉に詰まり、少女は嘆息した。



後書き

シリウスvマリンでーす。
子供扱いなら彼しかいないでしょう!!(ソロイなんて人知りませーん←書けないだけのくせに…)
ボビー君出番ねぇなぁ…。私ボビーが一番好きかも知れない今日この頃のくせになぁ

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